
2027年度のH-1B抽選登録は今年3月4日12時正午 (東部時間) に受付が始まり、3月19 日12 時 正午(東部時間) に受付が締め切られます。H-1Bの抽選は引き続きオンラインで登録をします。登録者1名につき申請料金215ドルを支払います。
今年のH-1Bの抽選は無作為の抽選から平均賃金レベルによる抽選方式に変わります。新しい抽選登録方式では、平均賃金レベルが高いポジションのほうの当選確率が高くなります。
現行の平均賃金レベルには4つのレベルがありますが、レベル4が一番高いレベルとなり、レベル1が一番低いレベルとなります。年間給与額が平均賃金レベル4を超えれば4回抽選のチャンスが与えられます。年間給与額が平均賃金レベル3を超えれば3回、レベル2を超えれば2回、レベル1を超えれば1回の抽選となります。この新制度では賃金レベルが低いエントリーレベルの職種は以前よりも当選確率が低くなることが予想されるため、専門家に相談しながら早めの対策をとったほうがよいでしょう。
平均賃金はH-1Bポジションのジョブカテゴリーと勤務地によって異なります。複数の勤務地がある場合は、平均賃金が一番低い場所のレベルを元に抽選回数が決められます。例えば、勤務地が2つある場合で、カンザス州の某カウンティーの平均賃金レベル4を超えるポジションが、NYでは平均賃金レベル1以上2未満であった場合、H-1Bの登録は平均賃金レベル1と判断され、1回のみの抽選となります。
当選確率を上げようとするための不正操作を防ぐため、一個人に対し複数の雇用主がH-1Bを登録した場合は、一番低い平均賃金レベルの雇用主の賃金レベルに応じて、一個人の抽選回数が決められます。
この平均賃金レベルに応じたH-1Bの抽選登録を行うには、下記の情報が必要となります。
・H-1B職種のSOCコード
・雇用予定地域 ・勤務地 住所
・H-1B 賃金額の証明書類
・ 平均賃金レベル (Ⅰ 〜 Ⅳ)
・平均賃金決定方法の証明書類
・ 受益者のパスポートや経歴情報
H-1B抽選に当選した場合、雇用主は登録時に記入した平均賃金レベルに関する書類を 移民局に提出しなければなりません。H-1B抽選時に登録した情報と移民局に提出したH-1B請願書の情報が一致しない場合、或いは申請内容に偽りがあった場合は、H-1B請願の拒否、あるいはH-1Bの取消処分の対象となり、さらに強制退去処分にあう可能性もあるので注意が必要です。
登録が完了したら今年3月31日までに当選結果が発表されます。当選したら、4月1日から6月30日までの間にH-1B請願書を移民局に提出します。H-1Bが承認されたら、国内で滞在資格の変更申請を提出した人は、10月1日、指定開始日、あるいは承認日のいずれかの遅い日から滞在資格がH-1Bに変わります。国外にいる人は、H-1Bの承認通知書をもって、国外の米国大使館か米国領事館でH-1Bのビザを申請して入国します。ただ、昨年度から国外からの新規にH-1Bを申請する場合は、10万ドルの追加費用の支払いが義務づけられたので、10万ドル支払いの免除対象になるか事前に調べたほうがよいでしょう。
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大蔵昌枝弁護士プロフィール
ジョージア州弁護士。アトランタにあるTaylor Duma LLP 法律事務所勤務。東京外国語大学中国語学科卒業後、日本にて証券会社や製造会社の国際事業部をの勤務を経て、97年に米国公認会計士試験に合格。2002年サウス・カロライナ州サウス・カロライナ大学ロースクールおよびビジネススクールを卒業。経営学修士号(MBA)、法学博士号(JD)を取得。現在は弁護士として移民法やその他の相談などを行っており、日本語、英語、中国語で対応できる。




