補習校の古本市が復活
2月の冷たい春雨が降りそそぐタウンセンターの一角で、ニューポートニュース補習授業校が古本ブックセールを開催しました。コロナ渦中の校舎移転もあり、地元の皆様に親しまれてきた補習校の古本市が2019年に中止となり、その再開の目途はたっていませんでした。
そんななか、2024年3月にはニューポートニュースと大阪府寝屋川市により、姉妹都市間の市民訪問団の交流が再開。軍港と歴史の街ニューポートニュースにも、文化的活動と多文化交流の場に少しずつ活気が戻ってきた今年は一から始めるつもりで、街の中心に会場を移したイベントの企画が始まりました。
SCNN(Sister Cities of Newport News)との提携で実現がかなった古本ブックセールですが、なによりも私を圧倒したのは「地元パワー」とその広がりでした。
長年にわたり、地元の日本人コニュニティーを支えてきた在留邦人の方々からは、数えきれない数の古本が寄せられました。そして当日は開場と同時に、邦人のみなさんだけでなく、地元の大学生や日本にゆかりのある現地の方々が次々に来場し、児童書から日本の小説まで、人気の書籍はあっという間に新しい読者に引き取られていきました。
国籍を超えて大人たちが交流する会場には、補習校の生徒たちも来てくれました。日本語と英語が飛び交う中を、書初め授業の作品や常設の美術品、七段飾りの雛人形を鑑賞しながら、記憶に残る珍しい体験ができたのではないでしょうか。(モース結子)
