
今回は50歳以上の方のエクササイズについてご紹介したいと思います。
私自身、もうすぐ51歳になりますが、疲れやすくなっているのを実感している今日この頃です。個人的には体力のいる仕事をしているため、自分の体のメインテナンスは、重要視していますが、そうでない方もぜひ、運動を生活の1部に取り入れて、より健康的に明るく楽しい老後生活を送って頂けるためにも今から、運動習慣をつけていきましょう。
高齢になると転倒による大腿骨骨折が原因でそのまま寝たきりなってしまい、そこから老人性痴呆症を発症するケースが多くあるという統計が出ています。骨折の原因としては、視覚、聴覚など感覚器官の低下、筋力、筋量の低下により足が上がりにくい、バランス能力の低下によってつまずきやすいなどが挙げられます。
筋量に関しては、男性より、女性の方が少なく、女性の場合、更年期以降、女性ホルモンの低下により、骨粗しょう症も発症しやすいので、転倒による骨折が女性は男性の2・5倍という報告が出ています。特に足腰が弱るとつまずきや転倒する確率があがりますので、しっかり補強しておくことが大事です。
また30代、40代の健康体であっても、仕事柄「日頃座りっぱなしの生活をしている」という人は注意が必要です。現代人の生活はとても豊かで便利になり、体を動かすことが少なくなっています。「こんなに忙しくしているのに」と思っても、実際には一日中座って仕事をしている人も多く、いつの間にかほとんどの人が運動不足になっているのです。

ジムに行かなくてもお家で毎日できる簡単エクササイズをいくつか挙げてみました。まずは、図1の片脚立ちです。膝や足首周りの筋肉とともにバランス、体幹も強化されますので、まずは転ばないようテーブルなどにつかまりながら、片脚立ちを左右30秒〜1分間ずつ3セット行い、慣れてきたらサポート無しで行ってください。
図2は椅子につかまりながら太ももが床と並行になるまで下げるハーフクワットです。このエクササイズによって大腿と臀部の筋肉を強化しつつ、股関節まわりの可動域も広がります。足を肩幅よりやや広げ、ゆっくり10回×3セット行います。
図3は壁を使った腕立て伏せです。上半身の筋肉が無いと転倒時に、腕の骨折や肩脱臼の原因にもなりますので、しっかり強化しましょう。通常の腕立てよりも体にかかる重力が少ないので、上半身への負担は少ないのですが、胸の筋肉、肩甲骨まわりの筋肉は使われるので、ゆっくり深く、10回×3セットを目標に行いましょう。
図4はボックスステップです。ウオーキングよりも足を上げる分、負荷がかかりますが、膝周りの筋肉も強化され、雨の日でも室内で簡単にできるのでぜひ試してみてください。図4のように低いボックスから始めます。ボックスは木の箱や本を重ねてもいいですが、足裏が当たる部分は硬く、安定していること。クッションなど表面が柔らかいと足首をひねる可能性もあるので避けて下さい。ポイントは手も前後に振って台に乗ります。後ろ向きで下に下がる時のほうが重力の影響を受けやすいので、その点を十分に意識して衝撃をなるべく低減させるように行って下さい。ボックスに上がって下がってで1回です。10回〜20回を3セット。慣れてきたら、回数を増やすか、ボックスの高さを上げて負荷をかけると足腰の強化になります。



* * *

ドロリンガー真紀
カイロプラクティック大学卒業後、カルフォルニア、ワシントン州で豊富な臨床経験を積み、その後、ユタ州での開業を経て、2022年より、テキサス州ヒューストンに Pro Relief Chiropractic をオープン。テキサス州公認カイロプラクター。ガー真紀
カイロプラクティック大学卒業後、カルフォルニア、ワシントン州で豊富な臨床経験を積み、その後、ユタ州での開業を経て、2022年より、テキサス州ヒューストンに Pro Relief Chiropractic をオープン。テキサス州公認カイロプラクター。